コンディショニングトレーナーになるには
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アスレティックトレーナー・牧野講平さんに聞く
NCAのコンディショニングの魅力とは?

多くのトップアスリートのサポートをしているプロフェッショナルのアスレティックトレーナー・牧野講平さんに、NCAのコンディショニングの魅力とこれからのアスレティックトレーナーに必要な素質を伺いました。 アスレティックトレーナーとしてNCAのコンディショニングを取り入れたいと考えている方には必見のインタビューです。

牧野講平氏
牧野講平さん
役職・活動 森永製菓株式会社 inトレーニングラボ 2003-
ヘッドパフォーマンススペシャリスト 2011-2020
テクニカルディレクター 2020-
日本オリンピック委員会 医科学強化スタッフ 2008-11, 2013-
日本フェンシング協会 医学委員 トレーナー 2013-
一般社団法人 日本コンディショニング協会 理事 2015-
株式会社R-body テクニカルアドバイザー 2021-
スポーツ医・科学エクスパートアライアンス 2023-
特定非営利活動法人 日本トレーニング指導者協会 キャリア支援委員 2024-
株式会社YumiCoreBody チーフテクニカルディレクター 2024-

1979年、札幌生まれ。2003年森永製菓株式会社inトレーニングラボと契約。東京、北海道でのトレーナー活動を経て、2008年に浅田真央選手(フィギュアスケート)と専属契約し、バンクーバーオリンピックに帯同。
2011年より同施設ヘッドパフォーマンススペシャリストに就任し、有村智恵選手(ゴルフ)、前田健太選手(プロ野球)、高梨沙羅選手(スキージャンプ)、宮里美香選手(ゴルフ)、太田雄貴選手(フェンシング)、高藤直寿選手(柔道)など様々なトップアスリートをサポート。
2020年からはテクニカルディレクター。2015年に日本コンディショニング協会の理事に就任し、コンディショニングの普及活動にも従事。学生やトレーナー、指導者に向けた講演活動も行っている。
2021年には株式会社R-bodyのテクニカルアドバイザーに就任し、アスリートから一般の方までのライフパフォーマンスをサポートしている。

「自分と同じことを考えている人がいた」と
NCAの考え方に共感、背中を押してもらえる感覚があった

NCAのコンディショニングや有吉先生との出会いを聞かせてください。
牧野さん
「2008年に森永製菓が(フィギュアスケート選手の)浅田真央選手と契約して、専属の担当トレーナーになりました。
当時はトレーナーというと、トレーニングも教えてもらえて、体のケアをしてもらえて、怪我の応急処置もしてくれるし、なんならテーピングも巻いてくれる……みたいな、割と「体のことならなんでもやってくれる」というイメージが強くて、凄くトレーナーに対して求められることが多かったんです。
それまで、僕は野球やラグビーなどのアスリートを担当していました。とにかく体を大きくして、力をつけて勝負するような競技のトレーニングが専門だったんですが、フィギュアスケートとなると、体の線を崩したり体重を増やしたりしちゃいけない。でも、パフォーマンスを求められる。今までやってきたことが通用しなくなっちゃって、追い込まれていて。
浅田選手のサポートに就いて1年経った頃に、有吉先生のところに通っていた当時の上司が、有吉先生と僕を引き合わせてくれました。たまたまオフシーズンになったときに、「会わせたい人がいるから、東京に来てよ」と呼ばれて。そこでコンディショニングを受けたんですけど、自分が試行錯誤しながらやってきたことや考えてきたことが、有吉先生が提唱しているコンディショニングと凄くマッチしました。
模索して色々試されていく中で、有吉先生と出会われて「同じ考えを持ってる人がいるんだ」と共感されたんですね!
有吉先生のメソッドで衝撃だったことなどはありましたか?
牧野さん
効果を実感しやすいところですね。そこはやっぱり、凄く驚いたところでしたね。姿勢や体の変化はもちろん、アスリートは体の使い方も変わってくるんです。力が上がりやすくなったりするので、そういうところはびっくりするところだなと思います。」

選手にとってコンディショニングは
「なくてはならない、日常に当たり前にあるもの」

牧野さんが実際にNCAのコンディショニングやスキルを学んでいって、実際に活かせたなと思うのはどんな場面でしたか?
牧野さん
「以前はスポーツ界でもコンディショニングをすることはあまり一般的ではなかったんですけど、今はどの選手もウォーミングアップみたいな形で、ほぼすべての選手がコンディショニングをやるんです。もう今の時代は、「コンディショニングを知らない」「コンディショニングをやってません」っていう人は、所謂トップアスリートの人にはそういないですね。コンディショニングを知らないと勝てない時代になってきてる。選手にとって「自分のパフォーマンスを引き出すために、なくしては勝てない」という存在かな。
彼らは動くことも仕事で、物凄い疲労が溜まるんです。その疲労をコントロールするっていう意味でも、怪我の予防という意味でも、コンディショニングが必要になってくる。コンディショニングは「選手の普段の生活にあるもの」という感じですかね。「あ、疲れたな。お風呂入って湯船に浸かろうかな」みたいな感覚や、食事と同じように、当たり前にあるものです。」

第一線で活躍している人は、コンディショニングのような
新しい技術をどんどん取り入れている

牧野さんが見られている選手やほかのトレーナーの方からのコンディショニングに対する反応はどんなものでしょうか?
牧野さん
「選手からはほぐれ方や体の反応については、いい声をいただいています。違う側面で見ると、体だけじゃなく心も一緒に整えられている時間になっているように感じます。僕と選手がマンツーマンでコンディショニングをする時間って、選手にとってはリラックスできる時間なんですね。コンディショニングを受けると体も心も緩んできて、副交感神経が有利になって、悩みや普段口に出さないことを話せて、心身ともに前向きに進むような時間にできるというイメージが僕の中にはあります。
トレーナーさんの反応は人それぞれです。ただ、色んなトレーナーさんを見ていて思うのは、活躍している人は新しいことをどんどん学ぶ器を持っているということ。自分たちのスタイルに合わせて新しいことを吸収していっていて、そういう人が業界をけん引していったり、一線で活躍する人になったりしていると感じます。」

コンディショニングの魅力は「効果の出やすさ」と「取り入れやすさ」

牧野さんが「NCAのコンディショニングのスキルを持っていてよかった」と思った場面や、NCAならではの魅力をおしえてください。
牧野さん
「やはり1つは、先にもお伝えした通り効果が出やすいところ。たとえば「次の日がオリンピックです」という場合は、「一週間後に効果が出ますよ」では遅いですから。試合の当日やこれから試合というときは、やはり効果が出やすいっていうのは凄く武器になります。
あとは、体系的に整理されていて、取り入れやすいところです。「すべて学んで、その中から必要なものを出し入れする」っていうのは、結構難しい経験値がいる作業なんです。だけど、NCAは体系的に整理されているから、「一旦わからなくても、この通りにやっていけばいいな」っていう風にまとまっているから、凄くいいなあと思ってます。
例えば、ヨガとかって色んなポーズのエクササイズがあって汲み方が自由なんですけど、「どうやって組んだらいいのか」は教えてくれないんです。だけど、コンディショニングは「体のこういう部分を改善したい人は、このクラスをこういう風にやってください」というのがわかりやすいので、日ごろのトレーニングですぐ使いやすいですね。あとは取り組んでいる中で、今の自分に合うものを取捨選択していけばいい。それはアスリートでも一般の人でも変わらない、NCAのコンディショニングの魅力ですね。」

常に「何がいいか?を考えられる熱意」がトレーナーには何より大切

牧野さんが、後輩指導の際に大事に伝えていることはありますか?
牧野さん
頭の中を凝り固まらせないということ、常に何がいいかをずっと考えつづけることは大事だなと思っています。思考回路が出来上がってくると、その思考に凝り固まってくるんです。でも、同じやり方で上手くいく世界ではないから、常に思考は柔軟にしておかなければいけない。
あとは、これからトレーナーになりたい人に言っておきたいのは、憧れの気持ちだけならやめておいた方がいいということ。スポーツや画面に映し出される世界って、凄く華やかじゃないですか。オリンピックにしろ、プロ野球にしろ、Jリーグにしろ。「あんなところで働いてみたい」って人が多いけど、実際は地道なことの積み重ねなので。」
逆に、「こんな人に来てほしい」というものはありますか?
牧野さん
熱意のある人ですね。「スポーツ界で生きていきたいんだ」っていう熱意がある人とは一緒に仕事をしたいですね。」

今後は自分自身のためだけじゃなく、世の中の人のためになるような活動をしていきたい

覚悟をもって向き合うべきお仕事であることがよくわかりました。
本当にありがとうございます!
最後に、牧野さんが今後考えられているキャリアはどのようなものでしょうか?
牧野さん
「今までは自分が担当している選手のことだけを考えてやってきたんですけど、だんだん色んな立場をいただくようになったので、自分だけで完結せず、どう広めていくかということを凄く考えています。
例えば、日本代表の場合でも、まだまだ環境が整っていない部分が多いのが実情です。トレーナーたちもその中で活動をしているので、トレーナーが関わる部分だけは整理していきたいし、代表のチーム同士のトレーナーさんが関わりがほとんどなかったので、そういう人が意見交換できるよう繋げていきたいです。日本はもっと強くならなきゃいけないと思っているので、僕自身も一人のトレーナーとしてだけではなくて、自分以外の土壌を広げて、世の中の人のためになるようなことをやっていきたいと思っています。」
アスレティックトレーナーとしてさらに成長したい人は、
コンディショニングスキルを習得してみてはいかがでしょうか
スキルアップには、資格取得、新しい技術の学習、実践経験の積み重ねが欠かせません。特にコンディショニングスキルを取り入れることで、施術の幅が広がり、クライアントの満足度も向上します。「整える」視点を持つことで、ケガの予防やパフォーマンス向上につながり、長期的な信頼関係の構築にも役立ちます。
当メディア「トトコン」では、「整える」ことに焦点を当てたコンディショニングを紹介。スキルアップに役立つ情報を発信していますので、ぜひチェックしてみてください。