このサイトは日本コンディショニング協会をスポンサーとして、Zenken株式会社が運営しています。
健康で元気な体を保つために、今、注目されている「コンディショニング」。今回は、日本コンディショニング協会会長である有吉先生にコンディショニングメソッドを開発したきっかけや、セルフコンディショニングの可能性についてお話を伺いました。
私がこのコンディショニングメソッドを開発するきっかけは、現場でインストラクターやお客様が何度も故障や体調不良に悩む姿を見たことにあります。従来の「頑張って鍛える」西洋式の運動は、日本人の骨格に適さず、 身体に無理な負担がかかります。実際、運動指導者自身も体調を崩すケースが多く、その現状をどうにか改善できないかと考え、日本人の骨格に合わせた理論を元に運動法を模索し始めました。
その結果、2001年に「エアロフットセラピー」を開発するに至りました。これは、足元から体全体のバランスを整えることを目的としたメソッドで、現在のコンディショニングの基礎となっています。2004年のアテネオリンピックの頃から、コアという言葉が流行り始めましたが、概念的な話が多かったため、コンディショニングポールを使ったコアのトレーニング方法を開発し、普及に努めてきました。医師や理学療法士の協力のもと、現場でのフィードバックを取り入れながらエビデンスを積み重ねた結果、日本人に合った効果的なコンディショニングメソッドが生まれ、現在に至っています。
コンディショニングという言葉は、一般的に「体を整える」という意味で使われますが、NCAのコンディショニングは、それだけではありません。NCAのコンディショニングは、最初のモニタリングを大切にしています。姿勢の目印となる肩の高さ、腕の付き方などを目で見て、体の歪みや筋肉のバランスを評価していきます。
姿勢を見ると、体のどこに問題があるのかが一目でわかるんです。例えば、腕が外側に開いている人は、肩関節に歪みがあります。その歪みの先には、肩こりなどの不調が現れてきます。そういった「小さなサイン」を見逃さずに、個々の状態に合わせた適切な運動方法を提案するのが、NCAのコンディショニングです。
NCAでは、体本来の機能を引き出すことを目的とした2つのアプローチを重視しています。
この2つを組み合わせることで、人間が本来持っている自然な動きを取り戻し、健康な体を維持することができるんです。
もちろんです。私のコンディショニングは、運動が嫌いな人や高齢者の方でも、無理なく始められるように工夫されています。80歳を超えてもコンディショニングを行い、元気な方もたくさんいらっしゃいます。年齢に関係なく、誰でも自分の体を整えることができるのが、私のコンディショニングの魅力です。例えば、お風呂で足首を回すだけでも立派なコンディショニングなんです。特別な器具や激しいトレーニングは必要なく、ちょっとした動作の積み重ねが健康につながります。
はい、実際に多くのアスリートがコンディショニングを取り入れています。野球、サッカーをはじめ、陸上、テニス、バレーボール、 ラグビー、ゴルフ、クライミング、フェンシング、表現スポーツなど 多くの日本代表が身体の土台づくりとして役立てています。
例えば、ブルガリアで行われた新体操の大会で、日本人選手が初めて優勝した際、その選手のコンディショニングを担当していました。 その選手は、「技を入れたいのに体が思うように動かない」と悩んでいたんですが、コンディショニングを取り入れたことで体の動きがスムーズになり、見事優勝することができたんです。正しいコンディショニングは、スポーツのパフォーマンス向上にも大きな影響を与えるんですよ。多くの日本代表が、ジュニアの頃に知りたかったと口にします。 ぜひジュニアアスリートにも取り組んでもらいたいです。
私の一番の目標は、セルフコンディショニングを当たり前の文化にすることです。最近では「コンディショニング」という言葉が一般的になってきましたが、私が目指しているのは単なる体のメンテナンスではなく、「自分の体を自分で整える力を身につけること」です。
例えば、膝や股関節の痛みで手術を考えている方の中には、コンディショニングを知っていれば手術を回避できたかもしれない方もいます。セルフコンディショニングが広がれば、医療に頼る回数が減り、自分で健康を管理できる人が増えていくはずです。
また、ジュニアアスリートの指導にも力を入れていきたいですね。若い頃から正しい体の使い方を身につけることで、将来的な故障を防ぎ、長くスポーツを続けられる体づくりができると考えています。
そうですね。コンディショニングをもっと広めるために、全国でいろいろな活動をしています。まず、正しい知識と技術を持った運動指導者を育てることに力を入れていて、ただ派手な運動や重いものを持つようなトレーニングを提唱するのではなく、一人ひとりの体の状態に合わせた、きめ細かい指導ができる指導者を増やしていきたいです。
私は、「運動指導者には常に筋肉のプロフェッショナルであってほしい」と願っていますが、残念ながら誤った情報を鵜呑みにしている指導者も少なくありません。そのためにも、私は正しい情報をセミナーやSNSなどで、分かりやすく伝えるように心がけていますし、NCAでは、資格制度も充実させており、初心者からプロまで、誰でも体系的にコンディショニングを学べる環境を整えています。関節の構造や機能、コアトレーニング、高齢者へのアプローチなど、幅広い知識と技術を身につけられるようになっています。
すべての人々が、自分の体を自分で整え、健康で豊かな人生を送れる社会を実現するために、これからもコンディショニングの普及に尽力していきたいですね。